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中身でもぐるぐるしましたが、
アキラの冒頭でぐるぐるしました(笑)
-他には何もいらないのに-
離れていく。呼んでいるのに。叫んでいるのに。こんなにも。
笑顔。
糸が切られる。懸命に紡いだ糸が。
無表情。
最初から繋がっていなかった…?
結んでいた糸が解けただけ…?
無言。
結び目のこちら側を裁たれた。
切られた箇所から解けていく繊維。
慰め。哀れみ。同情。
二つの顔。
絶望。
痛い、痛い、痛い、痛い。
歪んでいく視界。
核である残ったそれは、
白か黒か、もはや色を持たぬのか。
悲哀、喜悦、憤怒、快楽。
やがて訪れた冴え渡る光。それは…何?
◇ ◇ ◇
変わりのない日々。ただ過ぎていく毎日。
けれど、アキラは特に飽きることもなく、淡々としていた。
別段、CFCにいた頃となんら変わりがない。
気が向いたら、手持ちが少なくなったらBl@staerで戦い、
他には何もない虚しい毎日の繰り返し。
一つ違うのは、あの頃アキラはいつも独りだった。
淋しいとは思わなかったし、気にもとめなかった。
人間関係など煩わしくてしょうがない。
今は、嫌だと拒否しても抵抗しても、側にいるヤツがいる。
望むわけじゃなく、受け入れたわけでもなく、
たったそれだけの事なのに、何かが違って。
俺もコイツもどうかしてる。
宙に投げた言葉はいたずらな風にのってアキラのもとへと帰ってきた。
◇ ◆ ◇
今日もアキラは仕方なくグンジの後ろを歩く。
グンジが歩くと人はさっと身を隠すか固まるかのどちらか。
そして、処刑人の後ろにいるアキラには、様々な目が向けられていた。
畏怖と好奇と哀れみ、羨望にも似た目までもある。
鬱陶しいそれらはいつまで経っても慣れない。
こうなった経緯を話せば、周りにいるコイツらはどう思うのだろう。
何となくそんなことを思う。
急に空気が動いた。
何事かと思いグンジを見たが、別段変わった様子はない。
では、どこから。
アキラの耳に男の叫ぶような恐怖に戦いた声が聞こえた。
「・・・シキだぁぁっ!!!」
シキ?
一度も目にしたことはないが、グンジから聞かされている人物の名前だ。
どんなヤツだろうか…?
こちらに転がるように駆けてきた男をみると、
その表情は出していた声と同じで恐怖で強張っていた。
グンジも「シキティーと遊ぶのは楽しい」そんなことを言っていた。
処刑人、グンジが覚えているような相手。
ふと興味を覚えたが、アキラの目にグンジの震える背中が見えて、
そちらに注意が向く。
……。
近づけばグンジは口角を大きく引き伸ばされていた。
狂気を宿したあの目が見えるような気がした。
眩暈がしそうな漂う戦慄。
潜んでいた悲鳴と痛みが蘇る。
暗く沈む。
「タマはここでお留守番な~」
グンジの暢気な声も今のアキラには届かない。
駆け出すグンジの背中をアキラは呆然としたまま見送った。
雑じりけのない狂気。
感じたそれにアキラはショックを受けていた。
何故忘れていたのか。
忘れさせられていたのか。
自分に向けられていたあの狂気を。
今はもう垣間見えないから、だからなのか。
何とも表せない心持でグンジの後を追うように歩いていたアキラは
いつの間にか通りから路地に入り込んでいた。
壁に凭れ、じっと手を見つめる。
握っていた手は汗ばみ、それを解けば力が入っていたようで
手のひらは白くなっていた。
どうにかこの感覚を落ち着けたい。
アキラはどこか場所はないかと考える。
……。
思い浮かんだのは、部屋。
『城』のグンジの部屋だった。
アキラの居場所は今、そこしかなかった。
◇ ■ ◇
塊を抱えたまま、アキラが足を動かした時、
ふいに何か、誰かの気配を感じた。
グンジが戻ってきたのか…。
目を凝らすとそこに立っていたのは、青いツナギを着たケイスケだった。
ほっとして、アキラは幼馴染に声をかけようとする。
「久しぶり。・・・って言っても、まだそんなに経ってないか」
先に声をかけられる。
けれど、アキラはおかしな雰囲気を感じた。
顔、着ている物、それはケイスケであるのに、どこか違う。
こちらにケイスケが歩いてくるごとに、空気は澱み重くなる。
ケイスケが纏ったそれは、いつもは白に近い色をしているのに、
今は真っ黒で、漆黒の闇の色のようだ。
「ケイ・・・スケ?」
「そうだよ、俺だよ。探したよ、アキラ。
それこそ俺の足が棒になるくらいに・・・」
誰だろうか、これは。
ケイスケの姿をした別人なのか。
そんなわけはない、これはケイスケだ。
見間違わないくらいは一緒に居たはずで。
けれど、声色が違う。
それに、この纏う空気は何だ?
少し前にあったケイスケはどこも変わった様子はなかったのに。
「何だよ、その幽霊に会ったみたいな顔はさ。どうしたんだよ」
ケイスケがアキラの目の前に立つ。
真っ直ぐ見つめたケイスケの表情は、
以前の柔らかなものがすっかり取り去らわれ、
無感情で、それでいて、瞳には怒りを彷彿とさせる光があった。
最初に捕らえられた時のグンジの瞳と似ているような、少し違うような。
「アキラァ、やーっと会えたのに、何にも喋ってくれないの?」
淋しいなぁ、言いながらケイスケはアキラに詰め寄ってくる。
反射的に避けると壁に背中がぶつかった。
逃げ場がない。
瞬間、ケイスケがアキラの顎を掴む。
そっと添えられただけなのに、アキラの背筋に冷たいものが流れた。
グンジに押さえつけられたあの時と同じような感覚。
刻み込まれた場所に、それは上塗りするようにアキラの中に流れ込む。
何故、どうしてケイスケが。
危険を感じてもなお、そこにいるのがケイスケだからなのか、
似て非なるものだからなのか、
アキラはケイスケから目が離せなかった。
じっと見つめるアキラにケイスケはくっと薄く笑った。
「怯えてるの?アキラァ。
俺、アキラのそんな顔、初めて見たよ。怯えた顔」
怯えている?
自分は怯えているというのか?
目の前にいるのは、追い払っても付きまとうように横に居た
アキラの唯一の幼馴染なはずで、
その彼を前に、虫も殺せないような温和な彼を前にして怯えているのか。
嬉しそう声で言うケイスケを目の前にアキラは何も言えなかった。
黙ったまま、ケイスケの変化の理由を
考えることさえできずに立ち尽くしていた。
ケイスケはアキラの顎から首筋へと指を移動させながら囁く。
「俺はさ、何にも変わってないよ。なーんにも。
ただ、ほんの少しだけ自分をラクにしてやった。
それだけだよ」
「自分を・・・楽に?」
「そう」
頷いたケイスケはまた少し笑って、アキラの首を手で掴んだ。
「放せっ!!」
親指が喉仏の上を押さえようとしているのが判り、
アキラは咄嗟に口に出したが、ケイスケは止まる事なく指先に力を入れた。
圧迫感で声も出せない。
このままでは窒息してしまう。
渾身の力でそれから逃れようとするが、
いつかと同じようにアキラの力ではどうにもならず、
屈辱と苦しさで顔が歪む。
目の前が白んできた時、どこからか声が聞こえた。
ケイスケの手の力が緩み解放される。
一気に流れ込む空気にアキラは咳き込みながら、その場にしゃがみこんだ。
ケイスケが舌打をして、アキラを見下げた。
「アキラァ・・・今度は・・・・・」
ケイスケの言葉は、自分の生きようとする懸命の息継ぎの音と
荒い心音でアキラにはよく聞こえなかった。
見上げるとケイスケの姿はすでになく、見回すと去っていく背中が見えた。
どうして。
その背中に、同じ疑問をただただ繰り返した。
◇ ◆ ◇
「ターマァ・・・」
落ち着きを少し取り戻すと、グンジの声が聞こえた。
どこだ。
アキラは必死にその声を、グンジを探る。
ケイスケの向かった方向の反対側から、
グンジのピンクのパーカーが見えた。
ゆるゆると近づいてくるグンジに、
アキラは駆け出したいような、縋りつきたいような気持ちになった。
早く早く、早く。
それでもアキラの体は動いてくれず、グンジが歩みを速めることもなく。
アキラはせめても、と腕だけをグンジに伸ばした。
「勝手にいなくなるなよ。お留守番だって言ったろ。
・・・ッと」
目の前に立ったグンジは、拗ねたような呆れたような声で言ってから、
伸ばされたアキラの両腕をしっかりと掴んで立ち上がらせた。
「っぶねぇな~」
起き上がった途端にぐらりとアキラの体が歪んで倒れそうになり、
思いがけず、グンジに抱きとめられる。
……。
アキラの瞳がいっぱいに開かれる。
あってはならない思いを、今、自分は感じている。
この腕、このグンジの腕のなかで、
よかったと心の底からほっと安堵し、そして、
ずっとこうしていたいと感じるなど、有り得ない。
それなのに。
困惑。
絡まっていた糸が僅かに解けた。
それは完全に解いてしまってはいけないような気がした。
でも、すっきりと解いてしまいたいような気もする。
揺れる想いにアキラの体も揺れているようだった。
「タマ?・・・・オイ、どうしたよ?」
「・・・・大丈夫・だ」
緩い、それでも少しの心配の混じったグンジの声が上から聞こえて、
はっとして身を起こしたアキラは、グンジから素早く離れる。
それでも何かあるのかと、
アキラを覗き込むように身を屈めるグンジから視線を外した。
「・・・ま、いいや。
シキティーとぉ、ちょっとだけ遊んだら逃げられた~」
黙って視線を逸らしたまま動かないアキラに飽きたのか、
グンジは節をつけるように言い、残念そうに口を尖らせた。
「・・・・シキって、オマエがずっと言ってるあれか?」
「他にもシキティーいたら、倍愉しいのになァ・・・」
アキラは自分の思考を遮ってもらうかのように
グンジに話をさせて、それを聞くことに集中した。
渦巻いた心を落ち着かせるように。
胸に巣くった訳のわからない感情を少しでも封じるように。
アキラはそうした。
色々と引用しすぎだ…申し訳ありません(平謝り)けど、そうやって遊ぶのは楽しいです(反省してんのか?)黒スケ登場しました。どどど、どうしよう。キーなんですよね、どうしても彼は。あれがなければ駄目だと思うんです、はい。しかし、グンジはどこかのヒーローみたいだねww悪だけど、悪だからモゲるのだ。すみません、シンできます。
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基本、ユルいです。
ギ/アス猛烈愛
ルルは右属性です。
女子相手でも右です。
言ってしまえば、総受です。
スザルル・シュナロイを取扱中です。
BLゲーム 咎狗の血
シキアキ&グンアキ愛
グンジが可愛くてしょうがありません。
グンアキを取扱中です。
drrr!!(現在アニメのみ)好きww
シズちゃんがすごくすごく好きです。
けれどdrrr!!はみんな好きだ!
静臨を取り扱い中です。
バンギャ?であったりします。
月と海の四弦さん好きです。
虹の歌うたい(ちっちゃいおっさん)が
世の中で一番好みです。
づか好き芝居好きです。
づかはどの組の大劇にも1回は出没します。