狗－8－

PIERROT　『パウダースノウ』を聴いて、のimage文です。
あくまで、image文です。
PIERROT好きの方、きりたあの方など、
気分を害すかも…？と思われる方は、ご遠慮下さい。


痛みのない終わり
　　　　何が僕をこうさせる
　　いつかくる別離の影で
かすかに笑う君の面影が思い出せなくなるまで
　　　　　　　堕ちた自分
永遠はあきらめていたけど
　　　もっと降り積もってこの目を潰して
　　　　　　　　　　　　　　身動きもとれない位に
血のかよわない怪物はここで叫び続けるから
　　　　　　　　　もっと憎みきって
存在をせめて君のなかで生きていかせて
抉りとられた想い出はいつか粉雪のように溶けていく

（written by キリト）

---

『パウダースノウ』


変わらない空気、
変わらない街、
変わらないお仕事－面倒な掃除－と、遊び。

繰り返す毎日に、少し飽きた。
飽きたのは掃除だけで、遊びには飽きないが。
一生飽きないだろうと思う。
愉しいのがイイ。
それだけがイイ。
其れ以外には何にも頭には入ってないから、
他に何かするなんて考えたこともない。

狩ることが愉しい。
いつそう思ったのかなんて覚えてない。
気が付いた時は味を占めて笑っていた。

命を奪う時が愉しい。
身体も心も吸いつくす。
誰に教えられたのでもなく自分の鼻で嗅ぎ取った。

周りは可笑しなものでも見るような目で見た。
恐怖に戦く目で見た。

哀願する目で見た。
愉しんでいるのにどうして停めようとするのか。
訳がわからない。

ゴミには興味がない。
動くものがいい。


灰色の猫、小さな子猫。
最初はさして興味もなかった。
斬ってみると綺麗な血を流した。
舐めてみると甘かった。
もっと斬ってみると、綺麗な声がした。
何かが湧いて出て、犯してみた。
犯してみるとまた綺麗な声がした。
そのうち動かなくなったので、興味を失って捨てた。
一度立ち去った後に掃除に行くと猫は消えてた。

どこへ行った？

いつもならすぐに消える記憶が、鮮明に残っていた。
それでも忘れかけていた、その頃に街で見かけた。
こちらに気が付くと灰色の猫は逃げ出した。
逃げたら追う、それが常識。
一度目と同じように斬って犯して捨てた。

二度あることは三度ある。

また見つけた。
逃げる灰色の猫、追いかける金色の獣。
鬼ごっこは愉しい。

けれどそうそうそんなの続くものじゃない。
四度目はなかった。
灰色の猫は、黒い巨体に引き摺られてきたから。

あんなに愉しんでいたのに。
痛くするのがイイ獣と、
痛くされるのがイイ猫と。


ゴミには興味がない。
動くものがいい。

愉しいのがイイ。
それだけがイイ。

それなのに。

どうして頭にいるのか。
どうして離れていかないのか。
どうして想うのか。

どうして、灰色の猫は笑ったんだろう。

冷たい風が頬にあたる。
見上げてみれば、空から舞い落ちてくる雪。

さむい。
寒さを感じたことのない体がそう言った。

---

もし音源がありましたら聴きながら読んでやって下さい。…それにしても、こんな稚拙な文ですが、貴方の素晴らしい行間を読む力と想像力で完成させて下さい。　ひとまず、・・・・・玉砕。。。