狗－16－

abingdon boys schoolの『HOWLING』を
聞いていて思いついたグンアキ文です。
あくまで、イメージですので、
貴教が好きだったり、absが好きという方で
不快に思われる方はご遠慮ください。


塞がれた瞼から　流れ出した涙
　　　　　繰り返し蝕まれる　理性と血の欠片
　　　　　　　　絡めた　ふたつの胸の隙間で
　欲しがるだけの　乾いたこのカラダが
汚れた指先で　夜を注ぎ込んで
　　千切れるまで　君を抉じ開けて
　　　　　　　　浅い眠りの中　剥がれた想いが軋む
　　　　何もかも今は　全て消し去れたら
　　　　　　　　　汚れた指先で　何度も抱き合って
　　　宛て度なく君を　手繰り寄せて
　　　　　　淡い記憶がまだ　残した痛みに滲む
　　　　　　　　　　手に入れたものが　全て過ちでも

（Written by Takanori Nishikawa）

－HOWLING－ side GUNGI


綺麗と汚い。
分類すれば自分は“汚い”に入るんだろう。
色で分けるなら白と黒。
やっぱり自分は“黒”だろう。
好きでこうなったのであってそれに後悔も反省もないけれど。
それでも、時々考える。
白になりたい、じゃなく白に近づいてみたいと。
真っ黒な自分が白になれないことはわかっている。
だから少しでもそれに触ってみたいと、そう思う。

けれど、ガラクタばかりの街には汚い黒いモノばかりで
綺麗な白いモノなんてどこにもない。

そればかり考えているわけではないから、
もしかしたら見逃しているのかもしれない。
ポジティブに考えてみる。
楽観的すぎる…そんな言葉は奥にしまって。

探し物はみつからないまま日は経ち、見つけた。

灰色の猫。
白じゃなかったが今まで見た中で一番綺麗な白に近いモノ。

触れてみると拒絶された。
気に食わなくて創をつけてやった。

楽しくて何故か嬉しくて、一心不乱に触れた。
その内、灰色の猫は意識を失って動かなくなった。

綺麗で白いは弱い。


灰色の猫を飼うことにした。
楽しいから、そして側に置いておきたいと思ったから。

けど、猫は言うことを聞かない。
すぐに逃げ出そうとするし、思っていることの反対のことを口にする。
触れれば触れるほど遠ざかっていく。

難しい。

傷つけることしかしてこなかったからどう扱っていいのかがわからない。

あー、もうめんどくせぇなァ…。

気に入ったものは丸ごと食う、それしかしてこなかった。
ならそうしてしまおうか。

そう考えた途端に心に痛みが走る。
それは嫌だとそう訴えるかのように。

理由はわかっていた。
猫と一緒にいるうちに猫がいる毎日が当たり前で、
その日常を気に入っているから。

そして猫は、見掛けは灰色でも触れてみると白だとわかった。
白を隠すように周りに灰色を纏っているだけ。

戸惑った。苛立った。そして眩しかった。

探していたものを見つけた。

でもどうしていいかがわからない。
触れてみたいと思ったけれど、その先をまったく考えていなかったし、
まず綺麗な白に出会えると思っていなかった。

わからないまま、混乱する。

骨まで食らいたいのにそうすることもできず、
護りたいと思うのに方法を知らず。
裂かれる。
真っ二つに。

苛々は猫を傷つけて、倒れている猫を見下ろして後悔する。
けれど、猫を手放す気にはなれず結局同じことの繰り返し。

悪循環。






何もいらない。

だから



アキラを俺に　　　。





 

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難しいと思っていてもあぷせずにはいられなかったあたしは阿呆です。というか台無しにしてすみません…absファンの方（泣）ノリはいい曲ですが、何だか切ない曲で…。通勤している時に大音量で聴いていたら、なんてグンアキな曲なんだ！ともげました。