版権二次創作を含んだ非公式ファンブログです。各版権元様とは一切無関係です。コードギアス、咎狗の血、デュラララ!!、その他について書き散らしております。え゙…と思われる方は、×(ぽちっと),←(ぽちっと)でさよならして下さいませ。
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drrr!! 静臨です。
何か、書きなぐってから添削したら、いつものSSに(笑)
雨も滴るイイ男、、、だと思う。
何か、書きなぐってから添削したら、いつものSSに(笑)
雨も滴るイイ男、、、だと思う。
春の雨。
桜が咲くにはまだ早いこの時期、気温は冬のそれではないが
薄手のコートがなければ少し寒い。
外に出た瞬間、歩いている間、鬱陶しく思った雨だったが、
こうしてゆっくり眺めていると不思議と気分が落ち着いてくる。
駅のホームのライトに雨が照らされていて、
傘をさしていたときに感じたよりも雨は激しかったことがわかる。
それでも、針のような雨ではなく優しい雨だと思った。
『Pluie douce』
色素の抜けた金色の髪からぽたりと雫が落ちる。
嗚呼、何やってんだろうな。
心の中で呟きながら軒から少し顔を出すと、
案の定、サングラスに大きな雨粒が落ちてきた。
この調子じゃ当分ここで雨宿りだ。
嗚呼、何やってんだろうな。
もう一度同じ言葉を繰り返した。今度は声に出して。
元々、傘を持っていなかったわけではなかった。
数分前までは、ちゃんとコンビニで買ったビニール傘を差していたのだか…
仕事が終わり、この雨の中ウロウロしようとは毛頭思えずに、
大人しく家に帰ろうと、その帰宅の最中に事は起こった。
隣を歩いていた馬鹿な奴等に水がかかったと吹っ掛けられたのが始まり。
相手が平和島静雄だということを知らなかったのか、雨で視界が悪かったのか、
どの道、理由を聞くという殊勝な思考に至りはしないのだけれど。
沸点まではすぐに達した。
「やってもねぇコトふっかけてくるってコトはそういうことだよなぁ?
やられても文句はねぇってことだよなぁぁぁ」
バキッと音を立ててくの字に曲がったのは憐れビニール傘の白い簡素な柄だった。
けれどもっと憐れだったのは、その後見事に破壊された傘の骨組みだろうか。
見るも無残に傘の用途をせず“傘だった物”に成り果てていた。
3分待たずして命知らずな、ある意味冒険者である馬鹿達は完全に沈黙していて、
この傘どうしてくれんだよ?!
という静雄の吐き捨てた言葉は聞こえてはいなかった。
…そんな顛末を辿って今の現状に至って独りごちていたわけで。
少し腕を伸ばして手のひらで雨を受ける。
ぐっと握り締めて「手前が悪い」と雨相手に喧嘩を吹っ掛けるが、
相手にするには数が多過ぎる、勝ち目がねぇな…。
少し表情を和らげる。
ポケットからタバコを取り出し、一息吸い込む。
吐き出した煙はあっと言う間に雨の中に消えた。
ただの池袋の路地の軒下、
そうなのだけれど、こうやっていると自分一人だけ置き去りにされたような、
隔離されているような、そんな気がする。
その自分を優しい雨が慰めてくれているような、そんな。
目の前の雨垂れを眺めていると、ふと冷気に襲われてくしゃみをひとつ。
「・・・?シズちゃん?」
向こうから傘を左手、コンビニのビニール袋を右手にやってくるのは臨也だった。
「手前、こんな雨の日に何でここに居やがる」
「ん~?JR湘南新宿ライン快速・籠原行?」
「路線聞いてんじゃねぇよ」
「そうやって何時でも喧嘩越しでこないでよ…
って何かシズちゃん機嫌好さそうだから止めとく」
そう、シズちゃんは何故か機嫌が好さそうだった。
口角がホンの2mmくらい上がってる。
気持ち悪い。
雨の中、濡れ鼠になってるくせに笑ってるなんて相当イカれてる。
変なクスリでも飲んだ?いや、シズちゃんに限ってそれはない。
じゃあきっと変なモノを拾い食いでもしたのかもしれない。
案外、天然だったりするトコあるからねぇ…。
そのまま逝っちゃえばよかったのに。
臨也の独り言は心の中だけに留まらず、そのまま声に出ていたが、
しっとりと降る雨の湿度のせいなのか何なのか、静雄はそれを聞こえないことにした。
「ちょっとは殊勝なトコもあるんだな」
聞こえてないことにしたとかやっぱり気持ち悪い。
けれど…、
臨也も静雄のそれを流すことにして、口を開いた。
「そうだねぇ、だってシズちゃんが俺と会う時に穏やかなんてあんまりない事だし?
しょうがないから今日のところは大人しくしておいてあげるよ」
「で、何してんだ?手前は」
「牛乳プリンをねぇ、食べようかと思って。
コンビニで2つ買ったから、誰かと食べようと思ってたんだけど、皆忙しそうで。
それで適当に歩いてたらシズちゃんがいたってわけ。
シズちゃん、牛乳プリンってこういう寒天やゼラチンとかの凝固剤を用いてる
ケミカルプリンは偽物だって知ってた?
カスタードプディングが黄色いのは、全卵もしくは卵黄だけを使用してるからで、
本物の牛乳プリン・ミルクプリンは、卵白だけを使用してるから白いんだ。
白いケミカルプリンとは滑らかさや味がまったく違うんだよ」
「それ作れんのかよ」
「は?何の話?できるに決まってるだろ。だから世の中に流通してるんじゃないか。
“本物”作るのは少し難しいらしいけど」
素直に一緒に食べようっつーその一言が言えねぇんだ、コイツは。
っても、俺もかわんねぇよな。
「しょうがねぇから一緒に食ってやるよ」
臨也から傘を取り上げ、自然に肩を抱いて歩き出す。
「ちょ・・何で肩?!」
「濡れてぇのか?」
「濡れてぇのか?じゃなくて。
シズちゃんが濡れ鼠だからくっ付いた所がもう湿ってるよ。
これじゃ意味なくない?」
「片方濡れるより全部濡れる方が潔くていいだろ?」
「は?何言っての?!シズちゃん頭大丈夫?
や、大丈夫じゃないからそう言ってるんだし、実際大丈夫じゃないっ知ってるけど。
猿の小さい脳みそで考えたって、被害が少ない方がいいに決まってる。
どこまでも残念だよね、ホントに。だから嫌いだよ。
そういえば、猿の脳みそを東アジアの人が食べるって知ってる?
満漢全席に供されてたらしいよ。
哺乳類の脳を取り出してなおかつ脳であると分かる状態で食べる人って
特異で酷くて、可愛いよねぇ・・・・」
臨也の持っていた傘は小さなビニール傘で、お互いの半分を濡らした。
けど、傘を持たずに歩くよりはよっぽどマシだ。
次に会ったら殺してやるが、こんな雨の日くらい勘弁してやる。
鍵を開けてドアが開くと、臨也は勝手知ったるの様子で先に部屋に上がっていった。
「シズちゃん、タオル(貸して)」とぞんざいな態度を取っても、
洗いたてのタオルをわざわざ選んで渡してやる自分は相当イカれているのかもしれないが、
一応客人であるから正解だろうと、流した。
「「全部雨のせいだ」」
そう言い訳する。
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桜が咲くにはまだ早いこの時期、気温は冬のそれではないが
薄手のコートがなければ少し寒い。
外に出た瞬間、歩いている間、鬱陶しく思った雨だったが、
こうしてゆっくり眺めていると不思議と気分が落ち着いてくる。
駅のホームのライトに雨が照らされていて、
傘をさしていたときに感じたよりも雨は激しかったことがわかる。
それでも、針のような雨ではなく優しい雨だと思った。
『Pluie douce』
色素の抜けた金色の髪からぽたりと雫が落ちる。
嗚呼、何やってんだろうな。
心の中で呟きながら軒から少し顔を出すと、
案の定、サングラスに大きな雨粒が落ちてきた。
この調子じゃ当分ここで雨宿りだ。
嗚呼、何やってんだろうな。
もう一度同じ言葉を繰り返した。今度は声に出して。
元々、傘を持っていなかったわけではなかった。
数分前までは、ちゃんとコンビニで買ったビニール傘を差していたのだか…
仕事が終わり、この雨の中ウロウロしようとは毛頭思えずに、
大人しく家に帰ろうと、その帰宅の最中に事は起こった。
隣を歩いていた馬鹿な奴等に水がかかったと吹っ掛けられたのが始まり。
相手が平和島静雄だということを知らなかったのか、雨で視界が悪かったのか、
どの道、理由を聞くという殊勝な思考に至りはしないのだけれど。
沸点まではすぐに達した。
「やってもねぇコトふっかけてくるってコトはそういうことだよなぁ?
やられても文句はねぇってことだよなぁぁぁ」
バキッと音を立ててくの字に曲がったのは憐れビニール傘の白い簡素な柄だった。
けれどもっと憐れだったのは、その後見事に破壊された傘の骨組みだろうか。
見るも無残に傘の用途をせず“傘だった物”に成り果てていた。
3分待たずして命知らずな、ある意味冒険者である馬鹿達は完全に沈黙していて、
この傘どうしてくれんだよ?!
という静雄の吐き捨てた言葉は聞こえてはいなかった。
…そんな顛末を辿って今の現状に至って独りごちていたわけで。
少し腕を伸ばして手のひらで雨を受ける。
ぐっと握り締めて「手前が悪い」と雨相手に喧嘩を吹っ掛けるが、
相手にするには数が多過ぎる、勝ち目がねぇな…。
少し表情を和らげる。
ポケットからタバコを取り出し、一息吸い込む。
吐き出した煙はあっと言う間に雨の中に消えた。
ただの池袋の路地の軒下、
そうなのだけれど、こうやっていると自分一人だけ置き去りにされたような、
隔離されているような、そんな気がする。
その自分を優しい雨が慰めてくれているような、そんな。
目の前の雨垂れを眺めていると、ふと冷気に襲われてくしゃみをひとつ。
「・・・?シズちゃん?」
向こうから傘を左手、コンビニのビニール袋を右手にやってくるのは臨也だった。
「手前、こんな雨の日に何でここに居やがる」
「ん~?JR湘南新宿ライン快速・籠原行?」
「路線聞いてんじゃねぇよ」
「そうやって何時でも喧嘩越しでこないでよ…
って何かシズちゃん機嫌好さそうだから止めとく」
そう、シズちゃんは何故か機嫌が好さそうだった。
口角がホンの2mmくらい上がってる。
気持ち悪い。
雨の中、濡れ鼠になってるくせに笑ってるなんて相当イカれてる。
変なクスリでも飲んだ?いや、シズちゃんに限ってそれはない。
じゃあきっと変なモノを拾い食いでもしたのかもしれない。
案外、天然だったりするトコあるからねぇ…。
そのまま逝っちゃえばよかったのに。
臨也の独り言は心の中だけに留まらず、そのまま声に出ていたが、
しっとりと降る雨の湿度のせいなのか何なのか、静雄はそれを聞こえないことにした。
「ちょっとは殊勝なトコもあるんだな」
聞こえてないことにしたとかやっぱり気持ち悪い。
けれど…、
臨也も静雄のそれを流すことにして、口を開いた。
「そうだねぇ、だってシズちゃんが俺と会う時に穏やかなんてあんまりない事だし?
しょうがないから今日のところは大人しくしておいてあげるよ」
「で、何してんだ?手前は」
「牛乳プリンをねぇ、食べようかと思って。
コンビニで2つ買ったから、誰かと食べようと思ってたんだけど、皆忙しそうで。
それで適当に歩いてたらシズちゃんがいたってわけ。
シズちゃん、牛乳プリンってこういう寒天やゼラチンとかの凝固剤を用いてる
ケミカルプリンは偽物だって知ってた?
カスタードプディングが黄色いのは、全卵もしくは卵黄だけを使用してるからで、
本物の牛乳プリン・ミルクプリンは、卵白だけを使用してるから白いんだ。
白いケミカルプリンとは滑らかさや味がまったく違うんだよ」
「それ作れんのかよ」
「は?何の話?できるに決まってるだろ。だから世の中に流通してるんじゃないか。
“本物”作るのは少し難しいらしいけど」
素直に一緒に食べようっつーその一言が言えねぇんだ、コイツは。
っても、俺もかわんねぇよな。
「しょうがねぇから一緒に食ってやるよ」
臨也から傘を取り上げ、自然に肩を抱いて歩き出す。
「ちょ・・何で肩?!」
「濡れてぇのか?」
「濡れてぇのか?じゃなくて。
シズちゃんが濡れ鼠だからくっ付いた所がもう湿ってるよ。
これじゃ意味なくない?」
「片方濡れるより全部濡れる方が潔くていいだろ?」
「は?何言っての?!シズちゃん頭大丈夫?
や、大丈夫じゃないからそう言ってるんだし、実際大丈夫じゃないっ知ってるけど。
猿の小さい脳みそで考えたって、被害が少ない方がいいに決まってる。
どこまでも残念だよね、ホントに。だから嫌いだよ。
そういえば、猿の脳みそを東アジアの人が食べるって知ってる?
満漢全席に供されてたらしいよ。
哺乳類の脳を取り出してなおかつ脳であると分かる状態で食べる人って
特異で酷くて、可愛いよねぇ・・・・」
臨也の持っていた傘は小さなビニール傘で、お互いの半分を濡らした。
けど、傘を持たずに歩くよりはよっぽどマシだ。
次に会ったら殺してやるが、こんな雨の日くらい勘弁してやる。
鍵を開けてドアが開くと、臨也は勝手知ったるの様子で先に部屋に上がっていった。
「シズちゃん、タオル(貸して)」とぞんざいな態度を取っても、
洗いたてのタオルをわざわざ選んで渡してやる自分は相当イカれているのかもしれないが、
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性別:
女性
自己紹介:
女子です。腐女子です。
基本、ユルいです。
ギ/アス猛烈愛
ルルは右属性です。
女子相手でも右です。
言ってしまえば、総受です。
スザルル・シュナロイを取扱中です。
BLゲーム 咎狗の血
シキアキ&グンアキ愛
グンジが可愛くてしょうがありません。
グンアキを取扱中です。
drrr!!(現在アニメのみ)好きww
シズちゃんがすごくすごく好きです。
けれどdrrr!!はみんな好きだ!
静臨を取り扱い中です。
バンギャ?であったりします。
月と海の四弦さん好きです。
虹の歌うたい(ちっちゃいおっさん)が
世の中で一番好みです。
づか好き芝居好きです。
づかはどの組の大劇にも1回は出没します。
基本、ユルいです。
ギ/アス猛烈愛
ルルは右属性です。
女子相手でも右です。
言ってしまえば、総受です。
スザルル・シュナロイを取扱中です。
BLゲーム 咎狗の血
シキアキ&グンアキ愛
グンジが可愛くてしょうがありません。
グンアキを取扱中です。
drrr!!(現在アニメのみ)好きww
シズちゃんがすごくすごく好きです。
けれどdrrr!!はみんな好きだ!
静臨を取り扱い中です。
バンギャ?であったりします。
月と海の四弦さん好きです。
虹の歌うたい(ちっちゃいおっさん)が
世の中で一番好みです。
づか好き芝居好きです。
づかはどの組の大劇にも1回は出没します。