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版権二次創作を含んだ非公式ファンブログです。各版権元様とは一切無関係です。コードギアス、咎狗の血、デュラララ!!、その他について書き散らしております。え゙…と思われる方は、×(ぽちっと),←(ぽちっと)でさよならして下さいませ。
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CIVILIZE-2-




「最近、全然会えてなかったけど、元気だった?」
ナナリーは?目が合ったその後、スザクが口にしたのはそれだった。

さっきの妙な胸騒ぎは何だった?

思うものの、スザクの口から出た自分たちを気遣う言葉に
ルルーシュは気のせいだったとやり過し、
元気だ、と少しばかり苦笑が混じった笑顔で短く答えた。
そう、とスザクも笑顔を寄せた。

会わなかった時間を埋めるかのように二人は何気ない会話をして
一つ呼吸をしたところで、ルルーシュから口を開く。

「それで御前が今朝言っていた話というのは、こういう話なのか?」

待っていたかのようにスザクは違うよとすぐに否定する。
ではいったい何なのか、ルルーシュが言葉を紡ごうとすると
スザクがそれを遮る。

「ルルーシュは僕に嘘は吐かないよね?」
「…何のことだ?」
「言った言葉の通りだよ。もう一度聞くよ?ルルーシュは僕に嘘は吐かないよね?」
「・・・」

スザクの考えていることを推測しかねてルルーシュは黙る。

「ルルーシュは僕には嘘を吐かないよね?」
子どもがするような、何度も繰り返される言葉にルルーシュは仕方なく折れる。
「ああ」
「そうか。じゃあ、俺にも嘘は吐かないよね」

俺にも、スザクは今そう言った。僕と俺は同じ人物ではないのか?
目の前にいるのはスザク一人だというのに。
さすがのルルーシュもわけがわからないと、スザクを一心に見つめた。





沈黙のあと、スザクはルルーシュを驚愕させる。

「ルルーシュがゼロだったんだね」
「・・・・・」

ルルーシュは嘘は吐かないと口にした手前、
スザクが相手であるがためにそれを律儀に守ろうとして、何も言えずにいた。
ルルーシュがゼロであることは事実であり、
ここで否定する言葉を言うと、ルルーシュはスザクに嘘を吐くことになる。
しかし、自身がゼロであることを、ブリタニア軍人、
ましてあの白兜に乗っている、ユーフェミアの騎士であるスザクに言えようか。
…ここは、否定の言葉を口にする前に、
はぐらかしてこのやり取りを終わらせればいい。
どうするべきか。

ルルーシュが言葉を選んでいるうちに

「ユフィに聞いた。誰にも言わないように口止めされたんだけど…」
語尾を濁らせながら、スザクが話を進める。
「正直、驚いた。でもゼロがルルーシュだってわかったら、僕はゼロを憎めないようになったんだ。ゼロのやり方には賛同できないし、ゼロを倒すべきだとそう思っていたんだけど…。どうしてルルーシュがゼロになったのか、その理由が僕にはわかったから。お母さんを殺したブリタニアの体制もそうだけれど、ルルーシュはお母さんを見殺しにして、ナナリーを蔑ろにした、お父さん…、皇帝が許せないんだよね?だからゼロになって、ゼロとしてブリタニアを崩壊、倒そうとしてるんだよね?」

だから・・・と言葉を切ったスザクに、
ルルーシュは話を逸らせることを止めた。


知られたからといっても、スザクが先ほど言ったように
そう思っていてくれるのだとしたら、
この状況を転機にして何らかの折り合いをつければ、
先に進み易い駒を増やすことになる。

「スザク…。その通りだ。ゼロはこの俺だ」





どこで手を誤ってしまったのだろう・・・。





「スザク「やっぱりそうなんだね」

まさか、自分は一度ならず二度までも、鎌をかけられたのか・・・。
ルルーシュが気がついた時にはもう遅い。
自分の甘さ、愚かさを呪いながら、ルルーシュにはそれでも余裕があった。
相手はユフィであり、スザクなのだ。
これから立て直せば何とかなる。
何の感情も見えない能面のようなスザクの顔を見ながら、
ルルーシュは苦笑しながら切り出す。

「鎌をかけたのか?」
「そうだよ。可愛らしいユーフェミア皇女殿下様は、ゼロの顔は見ていないと報告したよ。シュナイゼル殿下にも、そして俺にも。少し疑ったから探りを入れてみたれど、彼女は心は頑なで真っ直ぐだからね、頭は悪いけど」

いつもの笑顔で、スザクはそう言った。

「気がついたときは、少し驚いたよ。ルルーシュイコールゼロなんて思いもしなかったから。でもなんとなくわかったんだ」


「毒ガスの件で再会して、その後よくわからなくなっただろ、安否が。あの時は焦ったよ。やっと会えたのにまた手離してしまうのかと思って。俺はまだしも、ルルーシュの頭脳がいくら優秀でも、体力も運動能力もさしてないのに、あの状況で無事に逃げ出すことができるのかって。でも生きてた。安心したよ。学校で会えて、自分の思いが一層固まったんだ。ルルーシュのために必ずブリタニアを自分の手で壊さなきゃいけないって」


「どうして名誉で、どうしてブリタニア軍にいるんだって思っただろ。それはね、俺がただの日本人だったからだよ。俺は父さんを殺しただろ。それを知っているキョウト六家からは絶縁されているんだ。何の後ろ盾も無く、自決を選んだ侍・枢木首相の息子では、誰も相手にしてくれない。レジスタンスからは歓迎されただろうけど、それでは弱いんだ。たかだか小さい力しか持っていないレジスタンスで活動をしてたって、いつになってもブリタニアという国は見えてこない。なら、中に入り込めばいい、そう思っただけ。ルルーシュとちがって俺は、幸い体力、運動能力は軍で使えそうだったし。ナンバーズだっていう差別はあるけれど、力を持っている者に媚をうって、自分が使える駒だって認めさせれば、案外バカが多いから、ある程度の力を手に入れる隙があるんだ」


淡々と喋っていくスザクにルルーシュはただ瞠目するしかなかった。

“再会”してからのスザクは、もう目の前にはいなかった。


「で、ゼロの話だけど、最初は、日本人なんだと思ってた。名誉を助けただろ。ただブリタニアに反抗する日本人のテロリストかって。でも途中で路線変更だ、黒の騎士団とかってたいそうなモノに。やり方がさ、うまいなって思ったんだよ。ゼロは賢いヤツなんだと思った。用意周到にあらゆる可能性を考えて、一つ一つ駒を進めて詰め寄っていく、それが。けれど、そこまでの人物なのに、表に出てきたのは最近。だてに軍にいたわけじゃないし、俺は日本人だから色んなゲットーから、テロリスト、レジスタンスの情報は手に入れてたけど、ゼロに該当する人物は今までのデータにはなかった。ということは、新参者ってことだ。思って調べていけばいくほどゼロは闇の中。もしかしたら、と思った。ゼロはブリタニア人じゃないかって。でも、ブリタニア人がブリタニアに反抗するなんて考えられないだろ?そうしたら、一人いたことを思い出したんだ。俺はブリタニアをぶっ壊すって言ってた人物を」
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スザルル・シュナロイを取扱中です。

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シキアキ&グンアキ愛
グンジが可愛くてしょうがありません。
グンアキを取扱中です。

drrr!!(現在アニメのみ)好きww
シズちゃんがすごくすごく好きです。
けれどdrrr!!はみんな好きだ!
静臨を取り扱い中です。

バンギャ?であったりします。
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虹の歌うたい(ちっちゃいおっさん)が
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づかはどの組の大劇にも1回は出没します。
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