[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
drrr!! 静臨です。
見切り発車です。。。
まぁ、すべてが捏造、妄想。
ということでご了承下さいませ(土下座)
『Ich mag es nicht』
「気に食わねぇ・・・」
完璧に、完全に、
その一言に表されていた。
それ以上もそれ以下もねぇ。
俺のゴーストが囁いたんだ。
ここは池袋。俺は平和島静雄。
取立て屋だ。
ん?そんなこと知ってるって?
じゃあ、聞くな、見るな。俺は喋りたいから喋ってんだ。
誰も聞いてくれとは頼んでない。
いや、すまない。
俺はちょっとだけ気が立ってる。
理由は今の現状だ。
今、目の前にいるのは、キャバ嬢・ユリにハマって散々貢いだあげく、
萎んだ風船は用無しさよならバイバイって
相手にされなくなった20代後半の男だ。
彼女がすべてなんだとか何とかトムさんに泣きついてそろそろ5分。
特別、顔が不細工でもなけりゃ、身体に不具合があるわけでもない。
所謂普通のサラリーマン。
同じ会社のOLにでも手ぇ出しとけばいいものを
何の因果でキャバ嬢に入れ揚げたんだか。
俺は落ち着こうといつものようにタバコに火を着けて紫煙を吐いた。
それから目の前の男は、切々とそのキャバ嬢・ユリへの
燃え滾る煮え滾る想いをトムさんに涙ながらに訴えて、
何を勘違いしたのか、段々と目を爛々と輝かせながら
キャバ嬢・ユリの称賛を始めてそろそろ3分。
睫だとか、腰の細さ、足の細さと長さ、手の形や大きさ。
ダメだ、ダメだ、ダメだ。
・・・・・ッ!
そんなくだらねぇ話より有り金全部出せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
例によって例の如く、キレた俺は隣に刺さっていた街灯を引っこ抜き、
男に向かって振り切った。
すぐ前の壁にぶつかってホームランとはいかず、記録はファールだ。
少しずれたサングラスを直して後ろを振り返るとトムさんの呆れた顔が見えた。
けど、それはいつものしょうがねぇって顔より少し笑っていた。
まったくの赤の他人の惚気話をくだくだと聞かされたからだろう。
「静雄、飯食いに行くか」
男の財布からすべての札を抜き取って
立ち上がったトムさんはそう言った。
「はい」
トムさんの誘いに行儀よく返事をして歩き出そうとした俺だったが、
その俺の視界の端に異物を捉えて、状況は一変した。
台座のコンクリートと繋げてあるボルトが派手な音を出して破壊され、
隣の赤い色をした自販機は異物・ノミ蟲へと飛んでいった。
いや、俺が飛ばした。
「いぃぃぃぃぃざぁぁぁぁやーーーーー!!!!」
ここは池袋。あれは折原臨也。
俺のいる池袋にあるはずのない異物。
例によって例の如く、ノミ蟲を抹殺するべく追いかける。
「手前、何でここに居やがるッッ!」
「別にぃ。シズちゃんに会いに来たわけじゃないよ。
ちょっとした仕事があってねぇ。
あ、今回はシズちゃんには全然ま~ったく関係ないコトだから
そんなに気にしないで欲しいなぁ。
取引先さん悦んでたよ?
こんな善い事してる俺に酷いコトするよねぇ、シズちゃん」
「手前の善い事なんざロクでもねぇことに決まってる。
どうでもいいから早く死ね!臨也」
臨也の脚力と俊敏性は、口に出すのも嫌だがスバ抜けていて、
その上、舌が回る。
こうやって追いかけている間にも絞め殺したいほどウザイ。
「それにしてもシズちゃんてば俺のコト、ホントに好きだよねぇ。
人間の視野って片目で約160度、両目だと200度くらいって言われてるけど、
さっきのは確実に230度くらいはあったと思うよ。
しかも裸眼じゃなくシズちゃんサングラスかけてるじゃない?
それで見つけられてるんだから、もうこれは恋?!
いや愛!愛の力としか言いようがないよね。
実に気持ちが悪い。実に気分が悪い。反吐が出る。
その鬱陶しいストーカーみたいなネトネトしたモノを
他のコトに集中してみれば、いや、できればの話、
シズちゃんもやっと世の中に貢献できると思うんだけど?」
嗚呼、クソッ!
臨也が曲がった路地の手前に丁度いいポストが見えた。
俺は軽くそれを引っこ抜いて路地へ入った瞬間に前へ投げた。
臨也は素早く察知して直撃を受けないように
持ち前の瞬発力で避けたが、アイツは何を間違えたのか
地面に落ちるポストを避けずにそのまま突っ込もうとした。
不思議なことに何故かそこからすべてがスローモーションになった。
何だ?!リアルでマトリックスか?!
そんなツッコミもできるくらいにすべてがノロノロで、
酔った時みたいで気持ちが悪い感じだ。
なんでこうなってるのか、なんて考えていられないくらい。
そして。
俺は気持ちが悪いついでに気持ちの悪いことをした。
臨也の腕を引っ掴んで抱きかかえながら転んだ。
つまり。
放っとけば様ねえなって勝手に自滅してくれたってのに、
臨也を助けるという失態を犯した。
自分でも何が何だか本気でわかんねぇ。
けど、起こったことは取り返しようもなく、
後悔先に立たず、後の祭り。
何やってんだ、俺。
眼下にある臨也はえらく真面目くさった顔をしていた。
いつもの虫唾が走る顔はどこいったんだか。
…コイツ何考えてやがる。
睫、腰、足、手。
ん?
走馬灯が走った。
「莫迦力と頑丈さに俊敏性まで加わったら最凶じゃない?
吐き気がするね、シズちゃん。
サイアク」
「手前・・・」
さっき一瞬過ぎったものを振り払うように、
臨也に頭突きを食らわせてから立ち上がって、そのまま捨てていく。
歩きながらタバコに火を着ける。
嗚呼、ダメだ、気分が悪すぎて何も考えられねぇ。
長い睫だとか、細い腰だとか、長くて細い足だとか、
男の癖に細く綺麗な手だとか。
そんなコト、爪の先、いやミジンコくらい思っちゃいねぇ。
ちょっと気持ちが悪かったせいで、妙な気分になったんだ。
何かに中ったのかもしれない。
嗚呼、そういえば、今朝食ったヨーグルト賞味期限切れてたっけなぁ。
そうだ、それだ。
絶対にそれだ。
じゃなきゃ、あのノミ蟲を助けるなんて芸当ができるわけがない。
絶対に…。
嗚呼、本気で
「気に食わねぇ・・・」
01 | 2025/02 | 03 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
基本、ユルいです。
ギ/アス猛烈愛
ルルは右属性です。
女子相手でも右です。
言ってしまえば、総受です。
スザルル・シュナロイを取扱中です。
BLゲーム 咎狗の血
シキアキ&グンアキ愛
グンジが可愛くてしょうがありません。
グンアキを取扱中です。
drrr!!(現在アニメのみ)好きww
シズちゃんがすごくすごく好きです。
けれどdrrr!!はみんな好きだ!
静臨を取り扱い中です。
バンギャ?であったりします。
月と海の四弦さん好きです。
虹の歌うたい(ちっちゃいおっさん)が
世の中で一番好みです。
づか好き芝居好きです。
づかはどの組の大劇にも1回は出没します。